想い出紀行( ベルギー・オランダの旅)
デンハーグのマウリッツハイス美術館には、フェルメールの「青いターバンの少女」「デルフトの眺望」が展示されている
        2008年12月3日(水)〜12月11日(木)
 ベネルックス2カ国の美術館巡りをして来ました。お目当ては、フェルメール・レンブラントの絵画です。ユーロ鉄道パスを日本で事前購入して鉄道の旅も満喫です。 画像をクリックすると拡大します。
日程 3日     成田発→フランクフルト経由ブリュッセル着                     
4〜5日  ブリュッセル王立美術館・ブリュッセル市内観光、ブリュージュ・ゲント市内観光      
6〜8日  アムステルダム市内観光、国立ミュージアム、ゴッホ美術館、デルフトフェルメールセンター、ハーグ マウリッツハイス美術館等  
9日午前中 ハーグマウリッツハイス美術館再訪 ハンブルグへ移動
10日 ハンブルグ→フランクフルト 市内クリスマスマーケット見物 20時45分 帰路  
        詳細日程    
ブリュッセルって・・・、ベルギーワッフル、小便小僧、チョコレート、ダイヤモンド等が知られていますが、今回の目的は美術館巡りです。4日の市内観光、王立美術館へは冷たい雨の中で最悪でした。ホテルは中央駅から500m程、グラン・プラスも近く快適でした。
「グラン・プラス」
中央駅から歩いて数分の所に広がる広場。周りは15世紀に建てられたゴシック様式の建物で圧倒されます。午前中は、写真のように閑散としていますが、夕刻からは多くの人達で賑わいます。ヴィクトル・ユーゴーが”世界で最も美しい広場”と賞賛したとの事、うん・・・・・・?。

市庁舎1455年建てられた
市立博物館 夜の市庁舎の音と光のショー 夜の歩行者天国
「街中の壁画」
ブリュッセルの街中を歩くと壁面全体に絵が描かれていました。グラン・プラス周辺でも3点の壁画を見ましたが、列車の中からは、何点かの壁画を眼にしましたので、もっと沢山描かれているに違い有りません。壁画を見つけるための散策も良いかも知れません。この日は寒くて気分が乗りませんでした。
「小便小僧」です。世界中から衣装が贈られて来て、現在世界一の衣装持ちとか。この日昼は消防士?でしたが、夜訪れると何故か、身に纏っていませんでした。施設の前は、観光客で溢れていました。この「小便小僧」は、ブリュッセルの最長老市民として別名”ジュリアン君”とか。グラン・プラスから200m程離れた繁華街の道路角にありました。ま〜東京JR浜松町駅プラットホームにも有りますから、そちらでも十分楽しめるかと・・・・・・。

店頭のチョコレート価格表
日本でたこ焼きやバーガーを食べるような感覚で食べる事が出来ます。2〜3.5ユーロ。トッピングの種類により料金が異なりますが、プレーンが美味しかったですね。ホテルへ持ち帰って夜食でも一つ頂いちゃいました。
「ギャルりー・サン・チューベル」ギャルリーとは、ショッピングアーケードの事らしいのですが、ここが、ヨーロッパで最古との事。確かに多くの店が有りましたが閑散としていました。右写真はアーケード内の店舗です。
アーケード入口より望む レース専門店 チョコレート専門店
「イロ・サクレ地区ブッシェー通りのレストラン街」
ガイドブック片手に店探し。入った店には、日本人グループが二組。やはりガイドブックの影響?「客引きの店には入るべからず」が鉄則らしい。
夜のレストラン街 レストランのテラス、チョット寒いかも。
王立美術館訪問は今回の目的の一つでした。冷たい雨が降る中を入口が判らず探しましたね。展示点数が極めて多くたっぷりと時間を掛けてしまいました。「マラーの死」「愛撫」など有名な絵画も
ロワイヤル広場からグランプラス方面を望む 王立図書館・王立美術館を望む 王立美術館入口の銅像
Brugge ブリュッセルからICで1時間の距離でした。車内検札時に車掌の「二つ目ですよ」と優しい案内。観光地だけに多くの観光客が下車して、同じ道をそぞろ歩いてマルクト広場に向かいました。
ブルージュは”水の都”と言われていますが、ブルージュはその運河に掛かる橋の事らしいです。カタログに必ず載っている”愛の湖公園”は、冬でも写真になりそうです。昔はブルージュの内海だったようです。
愛の湖公園
ブルージュの駅から静かな住宅街を抜けると、びっくりするような近代的な繁華街が現われます。それを通り越すと市庁舎広場に出ましたが、運河周辺の佇まいは、静かで建物雰囲気が印象的でした。
ショップの入口 ホテルの入口 レストランの運河口 馬車の水飲み場
ベルギー・オランダは風車のイメージが有りますが、今回の訪問先には入れてませんでした。ブルージュ街の外れに有る事を見つけて見てきました。このような形の風車もあるんですね。17世紀に建てられたとの事
ブルージュの風車 市庁舎前広場(クリスマス用出店が並んでいます
「レースセンター」
 中世以来ブルージュの特産品となったボビンレースのコレクションが展示されています。お土産に買おうとしましたが高価で諦めました。14時から体験学習も出来るようです
レースセンター(教会内に) レースセンター入口付近 展示内部
Gent ブルージュから”アントワープ"に行くべきか迷ったのですが、「神秘の仔羊」を優先して、ゲントに立ち寄りました。15時、既に夕刻の明るさ。トラムを利用してkoren Marktまで往復しました
「ファン・アイク兄弟の銅像」
聖バーフ大聖堂をバックに銅像があります。中央の二人です。15世紀フランドル絵画の最高傑作といわれる「神秘の仔羊」を描いた”ヤン・ファン・アイク”です。
「聖バーフ大聖堂」
「神秘の仔羊」の絵画は、大聖堂の中に個室で区切られています。日本語のオーディオガイド、パンフも用意されています。宗教絵画ですが12面の屏風絵のような構成
「大肉市場」(レイエ川沿い)
中世の屋内肉市場であったらしい。1406年頃に建てられたとの事。今は、レストランになっています
koren Markt付近を走るトラム。ゲント駅まで10分程度ですが、二人で2.6ユーロ。後方に鐘楼が見えます。
Amsterdam 4日目、ブリュッセルからICで2時間掛けてアムステルダム中央駅に到着。トラムでホテルのあるレンブラント広場へ。12時のチェックインもOK。荷物を置いて早速に街中へ出掛けました。明日は、いよいよ国立ミュージアム、ゴッホ美術館訪問です。
「マヘレのハネ橋」
ベルギー・オランダも運河の街、ハネ橋は至るところで眼にする事が出来ますが、マヘレのハネ橋は、ゴッホが描いた「アルルハネ橋」のモデルとして良く知られています。夜は、右のようにライトアップされて美しく彩られます。レンブラント広場からは歩いて数分の所です
「アムステルダム中央駅」
東京駅のモデルになったとも云われています。正面のエリアは工事中。トラム・水上バスの発着場が密集しています。
「Canal Cruise」(運河ツアー)
運河を遊覧する事が出来ました。冬季は運行していないというガイドブックの表記でしたので期待していませんでした。1時間コース11ユーロ。
「レンブラント広場」
それ程広くない広場にレンブラント銅像が立っています。銅像前には兵士の銅像も有り、絵画”夜警”のイメージでしょうか。このレンブラント銅像は1876年に建てられたようです。

停車中のトラム レンブラント銅像 トラムレンブラント広場前駅
「国立ミュージアム」
ミュージアム広場から国立ミュージアムを見たところです。朝一番の開場入りです。今回の旅行目的の一つです。レンブラントの「夜警」、フェルメールの「手紙」「台所女中」いや〜感動でした。写真では表す事が難しい光と影の演出です。鳥肌が立つ感動です。それにしても、何処の美術館でも展示場所に柵が無いのは嬉しいですね。
右の写真;運河からムント塔を望む。
 

        裏話
「水上生活用ボート」
運河には所狭しと水上生活用のボートが係留されています。係留場所には電気の接続用コンセントも設置されています。リビング、キッチンを覗いてしまいましたが、何処も立派でしたね。
「ダム広場」
”アムステルダム”の名の起源となった広場でです。ここを起点として放射状に街は拡がる事から「アムステルダムのへそ」とも呼ばれています。
夕刻より賑わい屋台も出ていました。
「マダム・タッソーろう人形館」
ダム広場に立って見上げるとビルの壁面に大きな人形が眼に入ります。入ってみようとしたのですが、入口が判らず残念な思いをしました。でも入館料が23ユーロとか。高すぎるのでは・・・・・・・

絵画・写真の店

靴下屋
ムント塔をバックに走る9番線トラム ブラウ橋を走る9番線トラム 「ワーテルロー広場」の蚤の市の出店
「レンブラントの家」
1639年〜1658年の間住んでいた家。ここであの「夜警」が描かれたとの事。
ヨーロッパは自転車天国、街中の道路も専用レーンが設けられていました。運河に架かる橋に停められていた自転車、ハンドルの所に何故か花が。バックを暗めにして一枚。
Delft/DenHaag この2箇所は今回旅行の最大の目的地でした。天候が悪く残念な思いをしましたが、フェルメールの「青いターバンの少女」「デルフト眺望」を目の当たりにして感激でした
フェルメールの「デルフト眺望」地を探し当てました。
フェルメールセンター訪問後、何人かの人に尋ねながら、やっとの思いで見つけました。学生諸君は、判っていましたが、一般の人は?と言う感じでした。描かれたのは1661年と言われていますが、遠くに描かれた教会が見えます。

             裏話

フェルメールの「デルフト眺望」
「フェルメールセンター」
フェルメールの全作品が展示されている、という事で訪れました。コピーという事は承知していましたが、パネル貼の展示にはがっかりです。10時半、館内には我々だけ、2007年4月にオープン
センターのファサード 館内 教会近くのガイド
「デルフトの旧教会」
13〜15世紀に建てられたらしい。教会内には多くの墓が有り、足元に刻印されているが、フェルメールの墓もここにありました。観光コースで無いので訪れる日本人も少ないとか。旧教会は、遠くから見ると傾いて見えます。右写真。
旧教会 フェルメールの墓 運河オウド・デルフト沿い
「新教会の鐘楼」
1831年建造のゴシック様式。10時頃のマルクと広場には人影がありませんでした。
「マウリッツハイス美術館」には、フェルメールの「青いターバンの少女」「デルフト眺望」そしてレンブラントの出世作「デュプル博士の解剖学講義」が展示されています。落ち着いた展示室にそれはありました。感激です。日本語のオーディオガイド、パンフも用意されています。
ビネンホフ正面広場 ホフフェイファの池に浮かぶ
ビネンホフ(左建物、マウリッツハイス美術館)
マウリッツハイス美術館
街角情景 ベルギー・オランダ各地とも道路は石畳が殆ど。旅行バックを引張って歩くには不向きですね。又、道路がゴミで汚い、吸殻が多い。先進国とは思えないですが、それでも至るところに異文化を感じて興味深いです。
これがイス?落ち着きますかね? 冬でも花屋の店頭にチューリップが。寒くて持つのでしょうか 雑貨店の店頭には木靴が。 リビングの窓際に鬼灯が、オランダにも有るんですね
デルフトの郵便ポスト ブリュッセルのチョコレート店 ブリュッセルの貸し自転車 デルフトの旧い街中に有ったポスターがチョット印象的
「チョットすみません、用をたしたいので」と言う会話が有るかどうか判りませんが、アムステルダム・レンブラント広場近くに有った「男子用公衆トイレ」チョット勇気が・・・・。5分程待って見ましたが待望の利用者はいませんでした。でも、足場が汚れていて利用した痕跡が。 デルフト駅構内の有料トイレです。0.5ユーロを入れないとゲートが開きません。何処でも有料ですね。無料は、列車内、各店舗、美術館等お金を支払った所でしょうか。日本では無料が当たり前のようになっていますが、サービスとはお金が掛かるもの、と言う認識が必要です。
列車の旅 窓口でのチケット購入の煩わしさを無くす為、「”ユーレイルベネルクス・ジャーマンパス”セーバー(複数人使用可)5日間」を、出発前に日本で購入しました。ICEまで利用出来て、期間内であれば何回でも利用できて便利でした。ヨーロッパの車窓は良いですね
オランダ・ベルギーの列車はユニークなデザインをしています。RE(日本で云えば快速急行?)は、スピードも有り揺れもなく快適でした
どこと無く旅情を感じさせる、チョット旧いデザインの窓枠に収まった女性、何処へ行くのでしょうか。 ブリュッセル空港駅からブリュッセル中央駅まで乗車した車内。約20分の車内でしたが、オランダ語の車内アナウンスに、チンプンカンプン。乗り越すまいと電光掲示板とにらめっこでした。
アムステルダム構内の手荷物預かり所です。金属探知機まで設置したありましたが、検知なし。午前7時〜24時までの営業です。9日の午前、デンハーグまで行くのに利用しました。 手荷物預かり所のロッカーです。私の大きなバッグも納まりました。バッグを収めクレジットカードで支払うと、バーコード印字の預かりシートが出てきます。出す時はそのシートを差し込むと扉が開きます。1日7ユーロです。
ヨーロッパ(アメリカも)の各駅には改札口がありません。車内検札です。各駅も見慣れた日本の構内とは雰囲気が違います
ブリュッセル中央駅 デルフト駅 デンハーグ中央駅
ブリュッセル中央駅の切符売り場。上部には出発時刻、行き先、列車番号、プラットホーム番号、遅れ状態(何分遅れか)が表示されていました。 ヨーロッパの各駅構内には、必ず時刻表が掲示してあります。壁に貼ってあるのが殆どですが、ブリュッセルは屏風形式でした。
ブリュッセル空港駅(地下)のプラットホームです。19時4分発の電車が入ってきました。この電車に乗ってブリュッセル中央駅まで乗車です。2.9ユーロでした。 12月9日、ハンブルグへ移動中の乗換え駅MunsterHbfに到着したIC、「ルクセンブルグ発→ベルリン行」に日本では味わえない国際列車。長距離を走ってきたのに、定刻通り。
「通路側にバックを置いちゃダメよ、盗られちゃうから」と言ってくれた車内売り子の兄ちゃん。思わず嬉しくなっちゃって「カプチーノ頂戴」と注文。スキンヘッドに大きな背中の「KIOSK」が印象的です。IC内にて。 ハンブルグ行のIC車内には、電源、LANコンセットが設置されていました。無線LANも可能なようですが、日本の特急もこのようになって欲しいですね。

 後書;今回の旅行は、「フェルメールを見に行こう」という事でした。東京でもフェルメール展が開催されていたのですが、お目当ての「青いターバンの少女」「台所女中」「デルフト眺望」が来ていませんでしたので、出掛けました。堪能しました。ヨーロッパの冬は何回か経験してますので寒さは覚悟はしていましたが、ブリュッセルの2日間は、ミゾレで困りました。出発前に「周遊パス」を購入して現地でのチケット購入の手間を省いたつもりでしたが、ベルギー・オランダの各駅の窓口は空いていて、現地で購入すれば良かったと後悔しています。(ガイドブックに乗せられてしまいました)日本で購入した時は二人分で53,000円、現地では325ユーロ、大分差額がありますね。ドイツ鉄道のWEBサイト、トーマスクック時刻表で念入りに下調べをしましたので、スムースに移動できました。特にドイツ鉄道のWEBサイトは、素晴らしいと思います。ベルギー、オランダの時刻も調べる事が出来ます。今回は個人旅行でユーロ安も手伝って一味違う旅行になりました。イタリア、スイスと旅行会社主催のツアーが続きましたので1年ぶりに個人旅行にしたのですが、バッグの持ち運びだけは困りましたね。特に石畳での移動は。次回はチューリップに彩られた初夏のオランダが良いですね。いつもの事ですが、コンデジの時間調整を途中で気がつき、写し込み時間のずれに情けない思いをしています。今回の写真にもその情けなさが写しこまれています。国際時間を自動調整してくれる腕時計のような機能が付けば私のようなオッチョコチョイには有り難いのですが、ま〜次回は気をつける事にしましょう。今回は90点の旅行でした。
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